HANAを始めると決めてから、まず待っていたのは工房づくりでした。
何でも一度は自分でやってみないと気が済まない私。
せっかく自分の工房を作るなら、できるところは自分でやってみよう。
そう思い、壁の防水塗装から、シンク、オーブン、冷蔵冷凍庫の手配まで、業者さんにはお願いせず、自分でできることは全部自分でやりました。
もちろん、お菓子を作るための工房なので、好きなように作ればいいわけではありません。
営業許可を得るためには、いろいろな決まりがあります。
扉は自動で閉まるようにしたり、設備を整えたり。
水道も、蛇口を変えなければ許可が下りないことが分かり、
「これも変えるの!?😳」
と、またホームセンターへ。
買って、取り付けて、確認して。
足りないものが分かれば、またホームセンターへ😂
今思えば、なかなかのドタバタでした。
家族にも巻き込まれてもらいました
冷蔵冷凍庫だけは、さすがに私一人では運べません。
そこで主人と息子にも協力してもらいました。
しかも、到着時間を選べない荷物。
息子には出勤前に手伝ってもらい、主人には電話をして、仕事の途中で来てもらって運び入れることに。
今振り返ると、
「よくやったなぁ🤭」
と思います。
ハプニングはいろいろありましたが、不思議と「大変だった」という記憶より、
やる気になれば、自分でもできるんだ。
そんな充実感の方が強く残っています。
それまで知らなかったことを知り、できなかったことが一つずつできるようになる。
工房を作ることそのものが、私にとって新しい世界を知る経験になりました。
そして、まさかの「看板商品が作れない!?」
工房ができれば、あとはお菓子を作っていくだけ。
……と思っていた私に、もう一つ大きな壁がやってきました。
HANAを始める前からご依頼をいただいていた、カラフルなシフォンケーキ。
これからHANAの看板商品にしていきたいと思っていたケーキです。
ところが、営業許可に向けて保健所とやり取りをする中で、使用していた合成着色料について、カステラやスポンジ系のお菓子には使用できないことを知りました。
「え……作れない🥶」
目の前が真っ暗。
これから看板商品にしようと思っていたのに。
絶望しました。
……一瞬だけ😜
すぐに、
「じゃあ、どうする私🤔」
が始まりました。
天然色素がある!
調べていく中で見つけたのが、天然由来の色素でした。
「これならできるかもしれない!」
そう思ったものの、ここからがまた長い道のりでした。
天然色素といっても、本当にたくさんの種類があります。
同じように見える色でも、実際にシフォン生地に入れて焼いてみると全然違う。
思ったような色が出なかったり、濃くなりすぎたり。
焼成すると色が変わったり、時間が経つと褪色してしまったり。
だったら、試すしかない。
いろいろな天然色素を試し、使う色素を絞り込みました。
そこからさらに、色素そのものの量だけでなく、生地に加わる水分量とのバランスも調整。
焼いては確認。
また変えて、焼いてみる。
その繰り返しでした。
半年かけて、やっと出せるようになった色
なかなか思い描いている色にならない時期もありました。
それでも試作を続けて、半年ほど経った頃。
ようやく、
「これなら私の作りたい色が出せる」
と思えるようになりました🙌🏻
それが、今のHANAのレインボーシフォンにつながっています🌈
実はこれまで、自分から「レインボーシフォン」と呼ぶことに、どこか自信がありませんでした。
だからずっと「カラフルシフォン」と呼んできました。
でも、HANAも3年目に入ります。
何度も焼いて、失敗して、調整して。
ようやく作れるようになったHANAの色。
そろそろ自信を持って、
「レインボーシフォン」
と呼んでもいいのかな、と思っています☺️🌈
壁があったから、今のHANAがある
私は昔から、
「目の前に起こることには、きっと意味がある」
と思っています。
これは仕事だけではなく、子育ても同じです。
思い通りにならないことが起きた時、
「どうしてこんなことが起きるんだろう」
と思うことはもちろんあります。
でも、そのたびに、
「じゃあ、どうする?」
と考えてきました。
私にとって、目の前に現れる壁は、もしかしたら今世の課題であり、人生のテーマなのかもしれません。
乗り越えようと試行錯誤したことが、後になって思いがけない形でつながることもあります。
もしあの時、何の問題もなく、それまでの着色料を使えていたら。
私は天然色素について、ここまで調べることも、試すこともなかったと思います。
あの時は「看板商品が作れない🥶」と思った出来事が、結果的にはHANAだけの色を作るきっかけになりました。
そう考えると、あの壁も必要だったのかもしれません。
レインボーシフォンと、グリーティングシフォン。
これからも、この二つをHANAの代名詞として、大切に育てていきたいと思っています☺️🌈

