今回、初めてアップルパイをお客様へお届けすることになりました。
HANAには、ココナッツパイやパンプキンパイがあります。
そして今回、新しく加わろうとしているアップルパイ。
実はこのアメリカンパイたちは、私にとってただのお菓子ではありません。
私が留学していたアメリカ・オクラホマ州🇺🇸
そこで過ごした頃を思い出す、懐かしい味です。
留学先のホストマザーは、お菓子をよく作ってくれました。
今でもココナッツパイやパンプキンパイを作るたびに、あの頃の景色や空気、そこで過ごした時間を思い出します。
もちろん、当時食べていたものをそのまま再現しているわけではありません。
アメリカンスタイルをベースにしながら、甘さや食感を自分好みに。
「もう少し甘さを抑えようかな」
「この食感の方が好きだな」
そんなふうに何度も作りながら、少しずつ“我が家の味”にしてきました。
今回のアップルパイも同じです。
家族のために焼くものなら、その時々の焼き上がりの違いも含めて、
「今日はこんな感じだったね」
と楽しめます。
でも、お客様にお渡しするとなると、やっぱり少し違う。
せっかくHANAのお菓子を選んでくださるのだから、できるだけ自分が「これ」と思える状態で食べていただきたい。
リンゴの大きさを変えてみたり、焼き時間を変えてみたり。
何度も焼いて、レシピを調整しました。
そうして作りながら、ふと思ったのです。
私は、いわゆる一般的なケーキ屋さんを目指しているわけではなかったんだな、と。
昔、アメリカで出会った味。
家族に作ってきた味。
そして、私が好きな味。
そんな“お母さんが作るお菓子”を、HANAのメニューに少しずつ加えていけたらいい。
そしていつか、娘のハナと一緒に。
「あれ作ろうか」
「今日はこれにしようか」
そんな会話をしながら、二人でお菓子を作っていける日を夢見ています。
今はまだ、私が作ることの方がずっと多いけれど。
HANAという小さな工房を、焦らず、少しずつ、娘と一緒に育てていけたらと思っています。
アップルパイを焼きながら思い出した、あの頃のこと。
振り返ってみれば、アメリカで過ごした時間は、お菓子だけではなく、その後の私の生き方や、子どもたちの子育てにも大きくつながっていました。
次は少し時計を巻き戻して、
私がアメリカへ渡った頃のお話を書いてみようと思います。


