息子が5年生で転校を決めた日

振り返ると、

私は子どもたちが生まれた頃から、

一つだけ大切にしてきたことがありました。

「その子に合った環境を選ぶこと。」

当時は、今のように言葉で説明できるほど整理できていたわけではありません。

でも、

子どもが笑顔を失う環境なら、

そこに無理に合わせる必要はない。

そんな思いだけは、ずっと心の中にありました。

RIKUは、新しく開校した小中一貫校の一期生として入学しました。

「心を育てる教育」

その理念に惹かれ、私たちはこの学校を選びました。

新しい学校。

新しい先生。

新しい仲間。

期待を胸にスタートした学校生活でした。

ところが、数年が経つにつれ、少しずつ違和感を覚えるようになりました。

以前は楽しそうに学校へ通っていたRIKUから、

少しずつ笑顔が減っていったのです。

私は思いました。

「このままで、本当にこの子らしく過ごせるのだろうか。」

学校を変えることは、

決して簡単な決断ではありません。

「もう少し頑張ったら?」

「せっかく入学したのに。」

そんな考え方もあると思います。

でも私は、

子どもが環境に合わせ続けることより、

環境が子どもに合っているか。

その方が大切だと思いました。

だから私は、RIKUに聞きました。

「どうしたい?」

するとRIKUは、

自分の意思で転校することを選びました。

小学5年生。

まだ幼いと思っていた息子が、自分で決めた大きな決断でした。

転校してからのRIKUは、

少しずつ本来の笑顔を取り戻していきました。

その姿を見て、

私は改めて思いました。

環境が変わると、子どもは本来の自分らしさを取り戻していく。

この考えは、

後にHANAが発達評価を受け、

小児心理士さんから

「子どもを変えるのではなく、環境を変えること。」

という考え方を教えていただいた時、

私の中で確信へと変わりました。

「あの時の選択は、間違っていなかった。」

そう思えたのです。

私は子どもたちに、

「我慢する力」だけではなく、

「自分で人生を選ぶ力」

を身につけてほしいと思っています。

合わない環境で無理を続けることだけが、強さではありません。

自分に合う環境を探し、

必要なら環境を変える勇気を持つこと。

それも、生きていく上で大切な力だと私は信じています。

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