就労継続支援B型を選ぶまで|支援学校に行かなかった娘が「働きたい」と思うまで

中学校を卒業したあと、ハナは高校にも支援学校にも進学しませんでした。

支援学校には見学へ行きました。

でも、ハナ自身が「ここへ行きたい」と思える場所ではありませんでした。

だから私は、

「中学校を卒業したら、次はここ」

というように、所属する場所を決めることをしませんでした。

ハナの最終学歴は、中学校卒業です。

一般的には、少し珍しい選択かもしれません。

でも私にとって大切だったのは、

どこかに所属していることではなく、ハナが安心して過ごせること。

そしていつか本人の中から、

「やってみたい」
「外へ出たい」
「働いてみたい」

そんな気持ちが生まれることでした。

支援学校へ行かないという選択

支援学校を見学した時も、私は「行かせなければ」とは思いませんでした。

それまでの経験から、ハナにとって、

「行く・行かない」

ということだけで大きなエネルギーを使う環境は、本人にも家族にも負担になることが分かっていたからです。

ちょうど抗てんかん薬をやめていく時期とも重なっていました。

だったら今は、家でゆっくり過ごしてもいい。

焦って次の所属先を決めるより、

ハナ自身が「やってみたい」と思える日を待とう。

そう考えました。

「待つ」と「何もしない」は違う

ただ、時間はどんどん過ぎていきます。

家で本人が動き出すのを、ただ待っているだけでは何も変わらない。

ここは、私の中でとても大切にしていたところです。

ハナを動かすのではなく、私が動く。

いろいろなものを見せる。

興味を持ちそうな場所を探す。

体験できそうなことがあれば、見せてみる。

環境を整えておく。

そしてハナが、

「やってみたい」

と興味を示した時に、すぐ動けるようにしておく。

興味を持ったら一緒に動く。

興味を示さなければ、無理には進めない。

そんな時間を過ごしてきました。

今振り返ると、

止まっているように見えて、実は少しずつ前へ進んでいた時間だったのだと思います。

就労継続支援B型について、以前から聞いていたこと

実は、就労継続支援B型については、以前から少し話を聞く機会がありました。

犬を通じて知り合った方のおじいちゃんが、B型事業所で支援員としてパート勤務をされていたことがあり、現場についていろいろなお話を聞いていたからです。

もちろん、事業所によって支援の形は全く違います。

ただ、その話を聞く中で私は、

「ハナには、どんな環境が合うんだろう?」

と考えるようになりました。

人数の多い場所が安心できる人もいる。

たくさんの人の中では疲れてしまう人もいる。

黙々と作業することが好きな人もいれば、人と関わることが好きな人もいる。

だから私は、

「B型ならどこでもいい」ではなく、ハナに合う場所に出会いたい。

そう思っていました。

ある朝、突然私のスイッチが入った😂

そんなある日の朝。

ハナの怒りがひどく……

そこへ輪をかけるように怒る主人。

その様子を見ていた私は、何よりそこに腹が立ちました💢😂

そして突然、

「よし‼︎ やってやろうじゃないか💢」

私のスイッチが入りました🤣

でも考えてみれば、その少し前からハナ自身にも変化がありました。

「カフェで働きたい」

「マックでバイトしたい」

そんなことを口にするようになっていたのです。

家族には、それぞれ仕事へ行く予定がある。

でも、自分には仕事の予定がない。

それを見ながら、ハナなりにモヤモヤするものがあったのだと思います。

ずっと待っていた、

「私も働きたい」

という気持ちが、ハナの中から出てきていました。

検索していて目に留まった「カフェ」

そこで私が検索していると、一つの事業所が目に留まりました。

カフェ。

「あれ?」

どこかで見たことがある。

思い出しました。

前年、市役所の福祉課へ手続きに行った時のことです。

そこにコーヒーのお店が出店していました。

最初はそのまま通り過ぎたのですが、

「あれ? ハナと同じような境遇の子たちなのかな?」

と気になって戻り、コーヒーをいただいたことがありました。

あそこのお店だ!

その時は、まさか自分たちが後にお世話になるなんて思ってもいませんでした。

ハナに聞きました。

「カフェでお仕事してみたい?」

すると、

「見に行きたい!」

と。

その日のうちに、すぐ連絡😂

そして体験へ行くことになりました。

なんと、事業所の責任者の方も、市役所で会った私たちのことを覚えてくださっていました。

こういうことがあると私は、

「これもご縁なのかな」

と思います☺️

「やりたい」と言っても、建物に入れなかったこともある

実は、それまでにもハナが興味を持った習い事などへ体験に行ったことは何度もあります。

本人も、

「やってみたい」

と言う。

申し込みもする。

ところが、いざ現地へ行くと……

建物に入れない💧

そんなことが何度もありました。

だから今回も、私はそれほど期待していませんでした。

「行けたらいいな」

くらい。

ところが今回は違いました。

ハナ自身の「行きたい」という気持ちが、それまでより大きかったのでしょう。

建物に入ることができました。

体験することもできました。

そして、そのまま通所へとつながりました。

今では……

行きたすぎて、土日にお休みがあることに怒っています😂

まさか、

「行きたくない!」

ではなく、

「なんで今日は行けないの!」

で困る日が来るとは🤣

本当にありがたいことです。

私がB型事業所を選ぶ時に大切だと思ったこと

今回の経験から、私が一番大切だと感じたのは、

設備の立派さでも、

事業所の大きさでも、

作業内容だけでもありませんでした。

まずは、

本人が「ここへ行きたい」と思えるか。

そしてもう一つ。

その場所が大切にしていることと、家庭で大切にしていることが近いか。

ハナが通う事業所が大切にしていたのは、

「楽しく」

ということでした。

これは、私が子育てでも仕事でも大切にしてきたことと同じでした。

だから最初に訪れた時、

「あ、ここだな」

と感じました。

条件を一つずつ並べて比較したというより……

母の感覚。

最初のインスピレーションです🧐

そして今回は、

バッチリ👍🏻

でした☺️

もちろん、これはあくまでハナの場合です。

大きな事業所が合う人もいるでしょうし、小さな場所が安心できる人もいる。

静かな作業が好きな人もいれば、人と接する仕事が楽しい人もいる。

だから、

「どの事業所が良いか」

ではなく、

「この子が、この場所で自分らしくいられるか」

を見ることが大切なのだと思っています。

ずっと待っていた「その日」が来た

中学校を卒業してから、進学という道を選ばず、家でゆっくり過ごしてきたハナ。

周りから見れば、

「この先どうするの?」

と思われる時期もあったかもしれません。

でも私は、いつかハナ自身が動き出す日が来ると信じていました。

その日がいつなのかは、分からない。

だから、

見せる。

探す。

経験する機会を作る。

環境を整える。

そして、待つ。

家族みんなには仕事へ行く予定がある。

自分にも予定が欲しい。

「外へ出たい」

「働きたい」

ハナの中からそんな気持ちが出てきた時、

止まっているように見えた時間が、一気に動き始めました。

今は二つの場所で「働く」を楽しんでいます

今のハナには、二つの「働く場所」があります。

一つは、家族と作ってきたSWEETS LAB HANA。

そしてもう一つが、カフェでの就労訓練です。

どちらもハナが、

「行きたい」

「やりたい」

と思える場所です。

中学校を卒業した時に、焦ってどこかへ所属させていたら。

今とは違う景色になっていたかもしれません。

もちろん、

進学しないことや、家で待つことが、誰にとっても正解だとは思っていません。

その子によって違う。

家族によっても違う。

必要な支援も、動き出すタイミングも違います。

ただ、ハナにはこの時間が必要でした。

だから私は今、

待って良かった。

と思っています。

子どもを無理に動かすのではなく、

その子が動きたくなる環境を作る。

そして、

「やってみたい」

が本人の中から出てきた時には、一緒に動く。

私たち親子には、それが合っていました。

何もしていないように見えた時間も、

今につながっている。

だから今なら思えます。

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