県立病院なら、原因が分かるかもしれない。
そんな希望を胸に受診しました。
でも、診察で返ってきた言葉は、私たちの予想とは違いました。
「診断をつけるには、とても難しい症例です。」
正直、少し肩の力は抜けました。
でも、その先生はそこで終わらせませんでした。
「一度、静岡てんかん・神経医療センターを受診してみましょう。」
そう言って、専門医への紹介状を書いてくださったのです。
不安がなかったわけではありません。
でも、立ち止まるという選択肢はありませんでした。
「次は何?」
「その先には、どんな答えが待っているんだろう。」
そんな気持ちで、一つずつ扉を開けていくような感覚でした。
静岡には、きっと何かある。
そんな期待を胸に、私たちは向かいました。
今振り返ると、この先生の判断に心から感謝しています。
それまで私たちは長い間、「夜驚症」という診断のもとで過ごしてきました。
もちろん、その時々で先生方は最善を尽くしてくださっていたのだと思います。
だからこそ、このタイミングで専門医へつないでいただけたことが、私たち家族にとって大きな転機となりました。
もっと早く専門医にたどり着けていたら…。
そう思う気持ちがないと言えば嘘になります。
それでも今は、この遠回りにも意味があったのだと思っています。
一つひとつの出会いがつながり、私たちは少しずつ前へ進んできました。
そして、静岡で私たちは、暗いトンネルの先に初めて光を見ることになるのです。

